2025年7月8日
「朝起きて一歩目が痛い…」「歩くたびに足の裏がジンジンする…」それ、年齢のせいだけじゃないかもしれません。“足底腱膜炎”は中高年だけでなく若い方や運動習慣のある方にも起こる、意外と身近な足のトラブルです。この記事では原因から対策、整形外科でのリハビリテーションまで詳しく解説します。
足底腱膜(そくていけんまく)は、足の裏のかかとから指の付け根に向かって張っている強靭な腱様組織です。足のアーチ(特に内側縦アーチ)を支え、歩行や走行時の衝撃を吸収し、足の安定性を保つ重要な役割を担っています。
足底腱膜炎は、足底腱膜に繰り返し微細な損傷が加わり、炎症や変性が生じることで痛みが出る状態です。とくにかかとの骨(踵骨)の前方部に炎症が集中することが多く、「踵の内側が痛む」という訴えが典型的です。
◾️長時間の立ち仕事や歩行
◾️足に合わない靴(クッション性のない靴)
◾️急激な体重増加
◾️スポーツやランニングなどによる過負荷
といった日常的な負担が、足底腱膜を少しずつ傷めていきます。
40代以降になると筋肉量の減少や足底腱膜の柔軟性低下が進み、微細な損傷が治りにくくなります。また、加齢とともに脂肪パッドの厚みが減ることも衝撃吸収力を低下させ、かかとに直接ダメージが加わりやすくなります。
最近では20〜30代のスポーツ愛好家や立ち仕事の多い方にも足底腱膜炎が見られます。とくに以下の条件が揃うと、年齢に関係なく発症リスクが高まります。
◾️偏平足やハイアーチなどの足の形状異常
◾️硬い路面でのジョギング
◾️クッション性のない靴を長時間履く習慣
◾️急激な運動量の増加
女性にやや多く見られる傾向があります。これはホルモンの影響や筋力差、靴のデザイン(ヒールなど)も関係しています。