切らない
ばね指手術

外来でエコーガイド下に
行う切らない
ばね指の手術

ばね指

「写真の部位が痛い」もしくは「写真のように指を曲げて伸ばそうとすると1本の指だけ伸びない」といった症状をお持ちの方はいませんか?
これは「ばね指」による症状です。

ばね指の原因は腱鞘炎のためまずは炎症を鎮める注射を行います。注射を2回行い改善がない場合は従来であれば大きい病院を受診して検査をして手術室に入り日帰りの手術を行ってきました。
当院では外来でエコーという機械を用いて注射針で目的の組織を切開して痛みや引っ掛かりを取る手術を行っております。今まで大きい病院の手術室でしかできなかったことがエコーを用いることで整形外科の外来でその場で手術を行えるようになりました。
エコーを用いた小侵襲手術は、まだ国内でも一部の医療機関でしか行われていません。
技術的に難しい面もありますが、エコーで目標物を確認しながら行う整形外科手術はまだほとんど導入されていないのが実情です。当院では切らないばね指手術を早期より導入することで地域のクリニックとして患者さんの役に立っていきたいと考えています。

切らないばね指手術の
メリット

従来の治療では日帰り手術といえど1回の受診で終わるのではなく、術前と術後の経過確認のため複数回の受診は必須でしたが、当院での「切らないばね指手術」では初診で来て頂き、ご希望されるならその場で治療を行い、約15分で終了します。 炎症による痛みが強い方は治療後も約1週間前後は痛みが残る場合がありますが、約2週間もすれば痛みは軽快します。

切らないばね指手術のメリット 切らないばね指手術のメリット ばね指の画像 ばね指のエコー画像

手術と言っておりますが、実際は注射針で切るため注射針の大きさの傷しか残りませんので、
従来と比べて傷はかなり小さいです。
傷の大きさは約1mmです。(従来なら約3cmの傷になります)
当日より水が使えます。
抜糸がいりません。
約15~20分で終わります。

切らないばね指手術の
デメリット

切らないばね指の手術は、直視下に行うよりは確実性に劣ると言われています。
しかし、最近ではエコーが高精細になったためより鮮明に目標組織が確認できるため以前より切り残しの症例は減っております。
もし、切り残しがあった場合は痛みが継続するためその場合は再度手術をさせて頂く場合があります。

*切らないばね指手術は自費診療(保険適応外)になります

1指の治療につき 7,500円(税込)

参考:病院でのばね指手術(腱鞘切開術)
10割負担の場合20,500円(2050点)

また、もともと炎症や癒着がある方は、腱鞘を開いただけでは炎症や癒着はすぐには改善しません。ゆっくり改善してきますので、しばらく炎症の腫れ、むくみ、痛みが続くことがあります。術前に炎症があるかどうかは、エコーでわかりますので、詳しくは診察時にご説明します。

最後に

通常の切開をするばね指手術は保険適応で行っておりますが、切らないばね指の手術は自費診療で行っております。患者さんの痛みと手術の負担の軽減のために導入している治療法ですが、どうしても現在の日本の保険診療で認められた治療法では、先進的かつ高度な医療については対応しきれていない部分があります。患者さんには現在の日本の保険診療内で提供できる治療の質・内容に制限が生じてしまっていることをご理解いただいた上で、この治療を選択していただくように説明させていただいております。
当院では、保険診療か自費診療かを患者さんにお選び頂く場合、これらのメリット・デメリットをきちんと説明し、ご自身で選んでいただくこととしております。そして、選んでいただいた治療を可能な限り全力を尽くして行います。当院では、患者さんとの信頼関係が最も重要であると考えています。お互いに信頼しあえなければ、治療を提供することはできません。ご不明な点はお気軽にご相談ください。
私が治療を行う際は、患者さんがもし自分の家族であったらぜひ受けてほしいと思う治療法を提案するように心がけております。わからないことがあれば診察時に何なりとご質問ください。治療に際しては納得して手術を受けていただくことが大切だと考えております。できるだけ不安を取り除き安心して手術をうけていただけるように適宜しっかり説明をさせていただきます。