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2025年3月31日

ぎっくり腰!!痛いけど動かした方が良いの?

ハイライト

ぎっくり腰(急性腰痛)は突然の強い腰の痛みを伴い、動けなくなることが多い症状です。原因には筋肉や靭帯の損傷、椎間関節の炎症などが関与します。痛みが強い間は無理に動かさず、適切な安静が必要であり、無理な運動は症状を悪化させる可能性が高くなります。本記事では、ぎっくり腰の原因や症状、適切な対処法について詳しく解説します。

目次

ぎっくり腰(急性腰痛)とは?

ぎっくり腰は医学的には「急性腰痛」と呼ばれ、突然発症する腰の痛みを指します。その多くは特定の外傷なしに日常動作中に起こり、数時間から数日間にわたって強い痛みが持続します。

▪️突然の鋭い腰の痛み
▪️立ち上がる、歩く、姿勢を変えることが困難
▪️筋肉の強い緊張と炎症反応が見られる

▪️ぎっくり腰は成人の約80%が生涯に一度は経験するとされており、特に30〜50代の働き盛りの世代に多く見られます 1)

 

ぎっくり腰の原因とメカニズム

ぎっくり腰の主な原因として以下の要因が挙げられます。

無理な動作や過度の負荷により、腰の筋肉や靭帯が損傷することが多い。

椎間関節(背骨の関節)に急激な負荷がかかることで炎症を起こし、強い痛みが発生する2)

加齢による椎間板の劣化が進むと、椎間板が傷つきやすくなり、ぎっくり腰のリスクが高まる。

腹筋や背筋の筋力低下、悪い姿勢が腰部への負担を増加させる。

 

ぎっくり腰の治療と初期対応

ぎっくり腰が発症した直後の対応が回復に大きく影響します。

痛みが強い間は、無理に動かさず腰に負担がかかるような動作を避け、安静にすることが重要です。多くは1-2週間以内に症状が寛解します 3)

腰を動かすと痛みが出るが、日常生活や仕事に行かなければならないことがあるかと思います。その際は、市販のコルセットやサポーターを着用して腰を保護する必要があります。しかし、長期的に着用するのではなく、痛みが減れば徐々に外していきます。

体が硬いため腰痛になることもありますが、痛みが強い間に無理にストレッチを実施すると痛みが増悪する可能性があるので無理なストレッチは控えましょう。

 

どうしても痛みを早く取りたい!どうすれば?

基本的には、上記に記載したような対処法が有効かと思います。しかし、痛みが減ってはきているが残っている場合はブロック注射やハイドロリリースが有効な場合があります。

 

 

 

また、痛みが軽減した段階でリハビリテーションを併用すると再発予防につながるかと思います。ぜひ一度、ご相談ください!!

参考文献

1) Anderson GB: The epidemiology of spinal disorders. Spine. 1997.
2) Hides JA, et al.: Multifidus muscle recovery is not automatic after resolution of acute first-episode low back pain. Spine. 1996.
3) Van Tulder MW, et al.: Conservative treatment of acute and chronic nonspecific low back pain: A systematic review. Spine. 2000.



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