2024年9月28日
・やった後
五十肩の痛みを契機として、肩のある部位で炎症が起こります。この時期は肩を動かすと痛みがあります。更に病気が進行すると、関節包と呼ばれる関節を包み込む袋の部分がだんだんと硬くなってきて、関節の中が狭くなります。この時期になると肩が上げるのが困難で、また就寝時の痛みで目が覚めたりします。
その後、1~2年かけて徐々に関節包の硬さがとれてきて、腕も上がるようになると言われていますが、実際にはなかなか良くならず痛みや腕の上がりづらさで困っている患者さんがたくさんいらっしゃいます。
この場合、ブロック注射やハイドロリリースを駆使して痛みを取り、可動域を改善させますがどうしても健康時の所まで改善しない人がほとんどです。
サイレントマニピュレーションとは、まず首のブロック注射を行い腕全体の痛みを感じないようにします。
次に、痛みがないことを確認できたら肩を動かして、肩の関節包を広げていきます。硬くなった関節包を十分広げて、治療は終了です。
治療後は、麻酔が効いていて腕が数時間動きませんので、三角巾をつけて帰宅していただきます。
治療後は動かしたときの痛みや夜の痛みもしっかり軽快していることが多いです。夜の痛みがなくなり、安眠できるようになったと喜ばれる方も多いです。
数ヶ月しっかりリハビリを行って頂くと、ほとんどの患者さんは日常生活には支障ない程度まで回復します。
ごくまれに術前の動きが極端に悪い患者さんは約3ヶ月後ぐらいに2回目のサイレントマニピュレーションを行う必要がある場合があります。