2026年3月8日


「骨折」と聞くと、転んでポキっと骨が折れて激痛が走る……という状況を想像する方が多いでしょう。しかし、骨密度が低下する「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」が進むと、まったく違うタイプの骨折が起こりやすくなります。それが、通称「いつの間にか骨折」と呼ばれる「脊椎圧迫骨折(せきついあっぱくこっせつ)」です。
背骨は、ダルマ落としの駒のように小さな骨(椎体:ついたい)がいくつも積み重なってできています。骨粗鬆症によってこの椎体がスカスカにもろくなると、重いものを持ち上げたり、尻餅をついたりした衝撃はもちろん、単にくしゃみをしただけ、あるいは日常生活の些細な動作の積み重ねだけで、椎体がグシャッと縦に潰れてしまうのです。
恐ろしいことに、この骨折は必ずしも強い痛みを伴うわけではありません。患者さんの約3分の2は、はっきりとした痛みを感じないまま、気づかないうちに骨折していると言われています。

痛みがなくても、体は確実にサインを出しています。以下のような変化に心当たりはありませんか?
これらはすべて、潰れた背骨の影響で背骨全体が前かがみに曲がってしまっているサインの可能性があります。
とくに「身長が2センチ以上縮んだ」という方は、すでに圧迫骨折を起こしている可能性が高いため、早めに整形外科を受診してレントゲン検査や骨密度検査を受けることをお勧めします。